春のピアニッシモ

毎日新聞で音楽に関する記事で「音のかなたへ」という梅津時比古さんによって書かれているコラム欄があり私はいつも興味があって読んでいる。
今回は「春のピアニッシモ」という題名でフォーレのバラード嬰ヘ長調
作品19を取り上げていた。
フォーレは私が大学を卒業するときに演奏して以降なかなか勉強する機会がなかったが、やわらかな色彩感のフランス音楽が好きでフォーレにはとても興味があった。ユーチューブで聴くとやはり春の少しふわっとした美しさを感じさせるものだった。その不思議な和音やメロディーは神秘的な感じで心地よい。
音楽の良さは人によって自由に解釈できること。その奏でる音によって季節の移ろう空気の様子や流れる時間や人々の生活などまるで生き生きと動画のように想像させてゆくことができる。
そこには蝶の舞う姿があるかもしれない。そして鳥の鳴き声や雪が解け真っ白な大地の下で息づいている新しい命がそっと顔を出す瞬間を描いていたり・・・。こたえきれない。
そして次々と色とりどりの花弁が開花し人々は自然に笑顔になる。
見えるものに笑顔になることは当たり前だが、耳で感じ取れるものに自分を委ねられ笑顔になれる人は幸せだ。

聴き始めた人にドアが開かれ、聴く人の魂や言葉も昇華してゆく。それが音楽の美しさだとこの曲のCDを出しているクロードぺヌティエが言っている。

神は春にやってくる。
ゆっくりと降りてくる透き通ったピアニッシモとともに。
と梅津さんはこの曲をこの言葉でしめくくっている。

ピアニッシモはとても弱くという意味・・・でもそこには繊細に美しく表現してという作曲家の願いがある。

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