表現力を生きていく力に

だれのレッスンだったか「心を込めて弾きなさい」と生徒に行ったらその時一瞬にして弾き方が変わったことがある。びっくりした。私もこの言葉しか見当たらなかったから言ってしまったのだが、小学1年生ぐらいだっただろう。子供は本当にピュアなのだ。侮れないと思った。
余談だが指がへなへなでついにその子に引っ越しなどで包むときに使うビニールのプチプチ(別名暇つぶしという)を渡して結構大きなサイズのものを夏休みの宿題として全部つぶしてくるように渡した。
そんなことがその子供の眼を輝かせることになろうとは・・。面白いアイデアらしいが私は必死だ。指の第一関節が折れ曲がってしまうとピアノの音が立ち上がらない。
さて効果はいかに・・・。

先ほどの話に戻ろう。
心を込めて弾くというのは聴いてくれているその人のために弾くということなんだとわかってもらいたい。うっとりしたり元気になったり楽しくなったり聴いている人が今の自分の気持ちを精一杯わかってもらい共にそのような気持ちになれるように演奏するということだ。
ほとんどピアノレッスンでは弱い自分をさらけ出すことになりそんなありのままの自分を受け入れて新たに演奏を作り直してゆかなければならない。
練習して素直になりまっすぐにそのことに向かってゆける人を育てる。
「誠実な一人の人間」を育ててゆく・・・結果はすぐには出ないが未来に出るのだ。
きちっと伝えきる努力を工夫をすること・・謙虚に誠実になることを学ぶ。
教える立場はピアノがそのためにあることを忘れてはならない。

父の仏壇を移動させるため自分の部屋を片付けていたら、北村先生のエッセイが目に留まり私に自分の仕事を再確認させてくれた。表現力を生きていく力に・・・。ピアノを習うことでお母さんたちが子供に求めていることは美しい発表会の衣装をまとうためだけではない。実はそこなのだと思う。

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